英語が話せるようになる方法とステップ
前回は、
● 英語が話せない原因は「英語 = 勉強」
● 英語が話せるようになるためには「英語 ≠ 勉強」のアプローチが有効
ということについてお話しました。
今回はこの「英語 ≠ 勉強」についてさらに詳しくお話をしたいと思います。
英語が話せるようになるポイント
前回もお話したように、これは単純に「英語 = 勉強」のアプローチを逆にすればいいだけです。つまり、
● 正しい英語
● 書き言葉の英語
● 訳す英語
ではなく
伝える・伝わる英語
話し言葉の英語
訳さず英語のまま会話
ということになります。
では、これらについて一つ一つ細かく考えてみましょう。
正しい英語 → 伝える・伝わる英語
スピーキングのとき「自分の英語は正しいかどうか」は気にせず「伝える・伝わる英語」を大切にすると英語が話せるようになっていきます。
しかしこれには問題があります。
結局はそれって勢いに任せてブロークンな英語を話してるだけじゃない?
「伝える、伝わる英語」をどうやって話せばいいかわからないから困ってるんじゃん。
我流で方法がなければ結局は身につきません。大人になってから英会話力を身につけるには「ただやみくもに話す」のではなく、「方法とステップ」が大切です。
1. 発音
2. 文構造
3. スピーキング
この1~3それぞれには「法則」があります。「何でそういう発音になるのか」「何でそういう語順・構造になるのか」「何からどのように話せばいいのか」がわかれば、ただ「頑張りましょう・たくさん練習しましょう」ではなく、論理的・具体的にそれぞれのスキルを習得していくことができます。
また、この1~3のステップはお互いに密接に関係しているので、身につけていく「順番」も非常に大切です。では、今からそれぞれのステップについてもう少し考えていきましょう。
1. 発音
発音がよくなければこちらのスピーキングは相手に理解してもらえませんし、相手の発音もリスニングできません。ということで、会話にはまず単語・文法より発音の強化。
それを「スクリプトの暗記・リピート練習」を何度もしてできるようにするのではなく「発音の法則」により理解していきます。
そうすれば暗記・リピート練習をしなくても、初めて話す・読む英語でも無意識にネイティブのように発音することができ、初めて聴く英語も自然に耳に入り意味が浮かぶ状態になります。つまり、「発音の法則」を理解することにより「ネイティブと同じような音の体系」を自分の中に作っていくのです。
さらに「発音の法則」のいいところは、日々忙しい方・短期間で英会話力を習得したい方にも非常に有効です。
従来の「暗記・練習でできるようにする方法」は時間・労力がかかるのに対し、法則の理解は「一瞬」です。
発音はすべての英語の根幹です。この「発音の法則」を最初に強化することにより、文構造・スピーキングなど、他の全ての習得も非常に効率的・効果的、少ない負担で可能になります。
「発音の法則」が身についた段階では、まだ語順は日本語のまま・単語の羅列なのでブロークン英語のままですが、発音がネイティブのようになるだけで相手に通じるようになりますし、相手の英語も理解できるようになります。
2. 文構造
日本人が英語の語順で話したり聴いたりできないのは、
● 日本語の語順で考えてしまう
● 英訳・和訳をしながら理解しようとする
からです。
つまりは、「最初から英語の語順で理解」することができればいいわけです。
しかし、現実にはそれができないから無限ループにはまる。
ということで、発音の次のステップでは「英語の文構造の理解」を深めていきます。
ところで「文構造」というと、英文法を勉強してきた方なら十分ご存知かと思います。
しかし、実際の会話に必要なのは
● 瞬時
● 無意識
で対応できる文構造の理解です。
考えなければ出てこないような文構造の理解では実際の会話には使えません。スピーキング・リスニング共に瞬時・無意識レベルになり初めて実際に使える会話として成立します。
発音にプラスして英語の文構造が自分のものになれば、「予定を述べる・好みに着いて話す・レストランやホテルなどの旅行先のやりとり」などの数往復のシンプルな応答ができるようになります。
3. スピーキング
前回の1〜2のステップでシンプルな英会話ができるようになったら、今度は「ステップ-3:スピーキング」でさらに「どんなスピーキングもできる実践レベル」に拡張していきます。
スピーキングと一口に言っても、私たちのスピーキングには以下のように幅広いバリエーションがあります。
● ビジネス 〜 プライベート
● 真剣 〜 カジュアル
● 深い話題 〜 簡単な話題
● 長い話 〜 一言
日本語であれば、これらのバリエーションを状況・相手・雰囲気に合わせ瞬時・無意識に対応できるのですが、英語になった途端にそれができなくなります。ということで、英語のスピーキングではそれぞれのバリエーションについて論理的に考えていかなければなりません。
スピーキングにも法則があります
スピーキングというと、今までは具体的・論理的な「方法」のようなものは特になく、「ただたくさん話して慣れる」「スクリプトを暗記・練習する」というのが一般的でした。しかし、それでは量に頼る方法は忙しい方には難しいですし、量をこなしてできるようになる確証はありません。
そうではなく、具体的・論理的方法があれば忙しい方でも確実に段階的にスピーキング力を積み上げていくことができます。
この1〜3のステップを確実に理解・身につけていけば、大人から始めてもネイティブのような発音で考えず無意識・瞬時に実際に使える英会話力の習得は可能になります。
では、「そのような英語力・英会話力はどのような場面で使えるか」について、次回、さらに具体的にご紹介します。